1360博物館の新定義

国際博物館協議会(ICOM: International Council of Museum)が2022年8月開催のプラハ大会で博物館の新たな定義を採決した。それをうけて ICOM 日本委員会は正式な日本語訳を決定した(2023年1月16日,ICOM 日本委員会→https://icomjapan.org/journal/2023/01/16/p-3188/)。

ICOM プラハ大会採択英文]
A museum is a not-for-profit, permanent institution in the service of society that researches, collects, conserves, interprets and exhibits tangible and intangible heritage. Open to the public, accessible and inclusive, museums foster diversity and sustainability. They operate and communicate ethically, professionally and with the participation of communities, offering varied experiences for education, enjoyment, reflection and knowledge sharing.

ICOM 日本委員会による日本語確定訳]
博物館は,有形及び無形の遺産を研究,収集,保存,解釈,展示する,社会のための非営利の常設機関である。博物館は一般に公開され,誰もが利用でき,包摂的であって,多様性と持続可能性を育む。倫理的かつ専門性をもってコミュニケーションを図り,コミュニティの参加とともに博物館は活動し,教育,愉しみ,省察と知識共有のための様々な経験を提供する。

1359大学等におけるインターンシップ実施状況(2022年度)

大学(803校[学部778校・大学院652校]),短期大学(315校),高等専門学校(57校)を対象にした2022年度の調査結果が公表されている(→https://www.mext.go.jp/b_menu/internship/1413929_00003.htm)。
単位認定している大学は489校(60.9%),実施校数・実施率および参加学生数・参加率はいずれも国立大学が高いなど概要と集計表を参照できる。
過年度の調査結果(前回の2019年度調査との比較はある)へのリンクや比較ができるとさらにいい。

1681山本貴光著橋本麻里編『世界を変えた書物』

書誌情報:小学館,175頁,本体価格2,500円,2022年10月23日発行

金沢工業大学ライブラリーセンターには科学と工学の稀覯書コレクション「工学の曙文庫」がある。このなかから140点あまりを選んで,2012年から金沢,名古屋,大阪,東京,福岡で「世界を変えた書物」展を開いてきた。本書はさらに「科学と工学の歴史を形づくってきた」90点の書物を紹介した図録である。
古代の知の伝承,ニュートン宇宙,解析幾何学,力・重さ,光・色彩,物質・元素,電気・磁気,無線・電話,飛行,電磁場,原子・核,非ユークリッド幾何学アインシュタイン宇宙,量子論の全14章に,「工学の曙文庫」と展覧会の解説,ブックガイド,索引がついている。
アインシュタインケプラーニュートン,ファラデー,ライプニッツら科学者の簡単な紹介と書物の写真と解説があり,読む科学史としても秀逸だ。長岡半太郎湯川秀樹の論文が掲載された雑誌も見ることができる。

1250早田が3冠,戸上は2連覇(全日本卓球2023)

女子シングルスは,早田が準決勝で石川佳純に 4-0 (11-7, 11-4, 11-5, 11-9) と完勝した後,決勝で木原美悠に 4-2 (9-11, 11-13, 11-5, 11-8, 11-7, 12-10) と逆転勝ちし優勝した。両試合とも威力ある両ハンドで攻める姿勢で危なげなかった。張本智和との混合ダブルス,伊藤美誠との女子ダブルスとあわせ,3冠を達成した。

3冠は,1960年の山泉(伊藤)和子,1982年の斎藤清,2015年の石川佳純,2018年と2019年の伊藤美誠が達成しており,通算5人目,女子では4人目となる。早田は昨年も3冠のチャンスがあった。シングルス決勝で伊藤美誠に阻まれていた。

男子シングルスは,戸上隼輔が準決勝で篠塚大登に 4-3 (8-11, 6-11, 11-3, 11-8, 11-7, 7-11, 11-7) と激戦を制し,決勝では張本智和に 4-2 (11-8, 10-12, 17-15, 11-6, 7-11, 11-4) で勝ち,2連覇を達成した。持ち前のスピードだけでなく,強力なドライブで攻撃卓球を貫いた。

決勝は第3ゲームが勝敗を分けた。戸上が第1ゲーム,第2ゲーム同様最初にゲームポイントを握ってから張本に追いつかれ,ジュースになってからは張本に先に4度もゲームポイントを握られながら最後に押し切った。張本は戸上の攻撃姿勢に終始受け身で,主導権を握れなかった。史上初めてとなる男女同時の3冠はお預けとなった。

-日本卓球協会https://jtta.or.jp/special_cat/zennihon2023
-卓球TV→https://tttv.jp

-関連エントリー
--伊藤・早田ペアが女子ダブルス5連覇(全日本卓球2023)→https://akamac.hatenablog.com/entry/2023/01/28/213005
--張本・早田ペアが混合ダブルス2連覇(全日本卓球2023)→https://akamac.hatenablog.com/entry/2023/01/27/171508

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--久保亨著『社会主義への挑戦 1945-1971――シリーズ中国近現代史④――』→https://akamac.hatenablog.com/entry/20120129/1327848367
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--小林昇著作目録ブログ版(1963)→https://akamac.hatenablog.com/entry/20110129/1296307223
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--おさぼり
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--大学犬はなちゃんの日常(その99)→https://akamac.hatenablog.com/entry/20090129/1233236788
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--平田清明著作目録ブログ版(1972)→https://akamac.hatenablog.com/entry/20080129/1201600381

1249伊藤・早田ペアが女子ダブルス5連覇(全日本卓球2023)

女子ダブルスは,伊藤美誠早田ひなペアが成本綾海・井綾乃ペアに 3-0 (11-7, 11-7, 11-8) と快勝し,5連覇となった。同時に全日本でのダブルスでの連勝が25となり,記録ずくめの優勝となった。決勝まで安定した強さを発揮し,ダブルスでの最多記録は男子ダブルスの渋谷浩・松下浩二ペアの7回であり,更新に期待がかかる。

男子ダブルスは,張本智和・森薗政崇ペアが及川瑞基・松島輝空ペアに 3-1 (12-10, 11-13, 14-12, 11-7) で勝ち,初優勝した。昨年は決勝で宇田幸矢・戸上隼輔ペアに2ゲームを先取しながら準優勝だっただけに2年越の嬉しい初優勝となった。その宇田・戸上ペアに5回戦で勝ったのが及川・松島ペア。松島はまだ中2で,ジュニアのシングルスでは準優勝していた。全日本での優勝は来年に持ち越しとなった。

張本は2019年い木造勇人とのペアで優勝しており,また,森薗はダブルスとしては三部航平とのペアで2014年,2015年と連覇したことがあり,3度目の優勝となった。

大島祐哉・田添健汰ペアとの準決勝では,ゲームオールから劣勢から挽回し,また最初にマッチポイントを握られながら逆転勝ちした。昨年は準決勝で当たる予定だったが,大島・田添ペアの棄権で張本・森薗ペアの不戦勝だった。

早田と張本は前日の混合ダブルスに続く優勝で,ともにダブルス2冠となった。シングルスもベスト4入りを決め,ともに3冠をめざす。

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--張本・早田ペアが混合ダブルス2連覇(全日本卓球2023)→https://akamac.hatenablog.com/entry/2023/01/27/171508

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1248張本・早田ペアが混合ダブルス2連覇(全日本卓球2023)

天皇杯皇后杯2023年全日本卓球(東京体育館,1月23日〜29日)の混合ダブルスで,張本智和早田ひなペアが,田中佑汰・田中千秋ペアに 3-0 (11-4, 11-8, 11-6) で勝ち,昨年に続き優勝した。3位には坂根翔大・塩見真希ペア,伊藤礼博・萩井菜津子ペアが入った。

ジュニアは男子は高校2年生の萩原啓至,女子は中学2年生の張本美和が初優勝した。男子は,準優勝が松島輝空,3位が吉山和希と坂井雄飛,女子は,準優勝が小塩悠菜,3位が篠原夢空と小塩遥菜となった。中学生の松島はゲームオールのジュースで惜しくも優勝にとどかなかった。女子の準決勝は小塩姉妹の対決となり,妹の悠菜が勝ち決勝に進んでいた。

男女のシングルスはベスト8,男女のダブルスはベスト4が確定した。1月28日(土)は午前9時30分からシングルスの準々決勝,13時からダブルスの準決勝,15時から同決勝が予定されている。

卓球TVは今大会も全試合ライブ配信している。

-日本卓球協会https://jtta.or.jp/special_cat/zennihon2023
-卓球TV→https://tttv.jp

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--おさぼり

1680詳説日本史図録編集委員会編『山川 詳説日本史図録(第9版)』

書誌情報:山川出版社,376頁,本体価格860円,2021年12月25日発行


笹山晴生佐藤信五味文彦・高埜利彦著『詳説日本史B 改訂版』(日B309,[isbn:9784634700123])準拠の資料集で,2008年1月31日に第1版第1刷が出て,2020年1月25日に第8版第1刷を経て,第9版がこれ。
新版は,インターネットで画像や動画が見られる2次元コードがついた。
高校生や受験生だけに利用されるのはもったいない。学窓を巣立ってからも座右においておきたい資料集のひとつだ。