277自衛隊創設60年

NHKスペシャル「60年目の自衛隊――現場からの報告――」(→http://www.nhk.or.jp/special/detail/2014/0810/index.html)を観た。
陸上自衛隊幹部候補生学校久留米市)の訓練や校長・隊員のインタビューを通して,集団的自衛権閣議決定後の自衛官の意識の変化を捉えようとしていた。防衛大臣直轄機関のひとつであり,取材を認めたこと自体に,自衛隊批判・集団的自衛権批判を許容しないという限界を見いだすべきであろう。
幹部候補生たちは集団的自衛権に懐疑的であるなどと報じられることがあればそれこそ大問題になる。「日本国憲法及び法令を遵守し,政治的活動に関与せず,事に臨んでは危険を顧みず,身をもって責務の完遂に務め,もって国民の負託にこたえる」のが自衛官である。元陸自統合幕僚長,現校長,隊員のインタビューから本音を引き出そうとしても無理な話だろう。