827まぼろしのノーベル賞

ノーベル賞授賞式が話題になっているが,三宅勝久まぼろしノーベル賞 東北大学"井上合金"事件(上)(中)(下)」(『週刊金曜日』第1063号,2015年11月20日;第1064号,2015年11月27日;第1066号,2015年12月4日)が完結した。
本エントリーで何度か触れてきた問題ながら地元紙以外では報道されていない。当事者はかつてはノーベル賞にもっとも近いといわれていた研究者だ。しかし,大学総長経験者であり日本学士院会員でもあってか,スタック細胞「事件」とは報道姿勢に雲泥の差がある。『週刊金曜日』はそのタブーに挑戦したことになる。
研究「不正」問題と同時に名誉棄損裁判も進行中であり,こちらは,大村泉「井上明久東北大前総長との名誉毀損裁判――最高裁は学術の常識に従って判断することを期待する――」(『日本の科学者』第50巻第10号,通巻573号,2015年10月号)が詳しい。