1296古賀邦正著『ウイスキーの科学――熟成の香味を生む驚きのプロセス――』

書誌情報:講談社ブルーバックス(B-2047),286頁,本体価格1,000円,2018年2月20日発行

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評者の学生時代の酒といえば今ほどのバリエーションはなく,ポン酒かビールかウイスキーである。そのウイスキーもニッカかトリスかサントリーである。氷割りかハイボールで大人の世界を知った気になっていた。
世界のプレミアムウイスキー市場は,アメリカ,日本,イギリス,フランス,オーストラリアだそうでインド,中国,ロシアが急伸している。さらにスコッチ,アイリッシュアメリカン,カナディアンに加えてジャパニーズが5大ウイスキーで,ジャパニーズはブランドウイスキーになった。
本書は精麦・仕込み・発酵・蒸留・貯蔵・ブレンド・後熟の工程を経て完成品になるウイスキーの妙味を悉に紹介している。なかでも貯蔵=熟成に着目したウイスキー科学がおもしろい。