1785江原絢子監修『教養としての和食ーー食文化の歴史から現代の郷土料理までーー』

書誌情報:山川出版社,241頁,本体価格2,000円,2024年4月30日発行

「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されたのは2013年12月4日だった。登録から10年経ち,外国での認知や国内での見直し,学校給食への取り入れなどのように,和食の普及を実感できるようになった。ところで,ユネスコ無形文化遺産には,Washoku, traditional dietary cultures of the Japanese , nobably for the celebration of New Year が正式名称で,すしやてんぷらだけでなく,日本人の伝統的な食文化のことを和食としている。日本の伝統的食文化の再評価と東日本大震災による日本産食材への風評被害の払拭が選定の背景にあった。
本書は,和食の歴史から食材と調味料,さらには都道府県別現代の郷土料理の紹介,既設の食材・行事儀礼食まで和食文化を丸ごと食することができるように編集されている。和食とその文化を読んで楽しめる工夫がこらされている。