1854キース・ヒューストン著(上原ゆうこ訳)『計算道具の歴史ーー石,そろばんから電卓までーー』

書誌情報:原書房,340頁,本体価格3,600円,2025年9月30日発行

いま人間にもっとも身近な計算機は電子計算機ことコンピュータだろう。高性能汎用計算機や量子計算機という言葉と内容も普通名詞となりつつある。
人間の手や指と対応させて数を把握することから始まった計算道具の歴史にはエピソードが数多く埋まっている。必要から生まれた計算道具は科学の進化・深化と結びついている。
本書には,手,アバカスとそろばん,計算尺機械仕掛けの時代,アリスモメーターとクルタ,フリーデンのSTW-10,カシオの14-A,サムロックのANITA,オリベッティプログラマ101,テキサス・インスツルメンツのカルテク,ビジコンの141-PF,ヒューレット・パッカードHP-35,パルサー・タイム・コンピュータ・カリキュレータ,テキサス・インスツルメンツのTI-81,ソフトウェア・アーツのヴィジカルタ,が取り上げられており,日本発の計算道具も含まれている。
日本語特有のものによって異なる,紙は1枚,車は1台などのような呼び方にも触れてあった。評者が10代の頃に興味をもった計算尺の歴史と原理も詳しい。