1855小野寺淳・許衛東編著『シリーズ世界を知るための地誌学 中国』

書誌情報:朝倉書店,127頁,本体価格3,500円,2025年10月1日発行

日本,アメリカに続くシリーズ3冊目は中国である。多くの日本人にとって中国は近くて遠い国である。国交樹立以来50年経つも,経済的依存関係は相互に大きいにもかかわらず,歴史認識や外交路線での対立で度々関係が悪化する。
いずれも日本の大学に籍を置く中国人研究者を含む総勢12名による本書は,自然,都市と農村,工業,観光,人口,民族,教育,環境と災害,対外関係を大項目に地理学アプローチの中国概説書である。
地形環境にもとづく胡煥庸線(黒龍江省璦琿と雲南省騰衝を結ぶ直線)[胡煥庸は中国の地理学者の名前で,1935年に提起したとのこと]は,中国の地理空間における自然,歴史,経済,文化などの違いを理解するうえで重要な境界線であることを知った。