「池上惇ブログ文殊文庫便り」によると,森嶋の蔵書(手稿も含む)が京都に新設予定の文化政策・まちづくり大学院大学の図書館に「森嶋文庫」として納められる(→http://kotoba.ruskincollege.org/?day=20100618)。森嶋の名前を知らない官僚(?)がいたとは絶句するしかない。
アメリカのデューク大学には著名な経済学者の一大コレクションがある。大塚久雄文庫(福島大学),山田盛太郎文庫(龍谷大学)の例のように日本ではようやく一大学の(強い意思を持った教員個人の)努力によってなんとかコレクションが創られている。
服部文男関係蔵書は,父・英太郎蔵書――ベルリン留学時代のコレクションが中心――が尚絅学院大学(宮城県名取市)に,服部文男蔵書――門下生たちからの寄贈図書を含む――が中国・清華大学に,それぞれ寄贈され,図書館の貴重な一角を構成するとのことだ。個人蔵書が第2の「書」生を送るわけだ。
追記挿入:2011年1月27日 尚絅学院大学「服部英太郎 服部文男文庫」については以下のような資料がある。
- 「服部英太郎 服部文男文庫の贈呈式を執り行いました」→http://ap.shokei.jp/information/detail.php?p=268
- 「式次第」(pdfファイル)→http://ap.shokei.jp/mod/dl.php?d=61ccea59202b1386b93360e3b723a8f9a642d972&i=pdf1
- 「服部文庫について 文:東北大学大学院経済学研究科 大村泉教授」(pdfファイル)→http://ap.shokei.jp/mod/dl.php?d=61ccea59202b1386b93360e3b723a8f9a642d972&i=pdf2
- 「服部文庫 鑑定書(日本語訳)」(pdfファイル)→http://ap.shokei.jp/mod/dl.php?d=61ccea59202b1386b93360e3b723a8f9a642d972&i=pdf3
「蔵書というものは,書物や資料を集められた方の個性や固有の文化を反映していて,思想を研究するものにとっては,貴重な,かけがえのない遺産である。この遺産を基礎に,多様な創造的アイディアが生まれる。文庫はドメインであり,智慧のなる木である。」(池上)
大学図書館が果たす機能を再考させることがらではある。
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- 大学犬はなちゃんの日常(その123)→https://akamac.hatenablog.com/entry/20090619/1245406825
- 《一言自省録》そろそろ今年も氷の季節。
- 大学犬はなちゃんの日常(その123)→https://akamac.hatenablog.com/entry/20090619/1245406825
- 2年前のエントリー
- グローバルCOE(2007年と2008年)→https://akamac.hatenablog.com/entry/20080619/1213870283
- 《一言自省録》マスコミは採択については報じるがその後の検証をまったく怠っている。
- グローバルCOE(2007年と2008年)→https://akamac.hatenablog.com/entry/20080619/1213870283
- 3年前のエントリー
- グローバルCOE詳報→https://akamac.hatenablog.com/entry/20070619/1182249972
- 《一言自省録》マスコミは採択については報じるがその後の検証をまったく怠っている。以上繰り返し。
- グローバルCOE詳報→https://akamac.hatenablog.com/entry/20070619/1182249972