273谷村智康著『マーケティング・リテラシー――知的消費の技法――』

書誌情報:リベルタ出版,220頁,本体価格1,600円,2008年6月6日発行

マーケティング・リテラシー―知的消費の技法

マーケティング・リテラシー―知的消費の技法

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本書のキーワードを挙げれば,広告の終焉,消費者主権のマーケティング,賢い消費者だろうか。
消費者主権のマーケティングが主張されるようになって,割高なマスメディアの広告の見直しが進んだ。ある商品の認知市場である広告の相対化が進んだということである。「関心どろぼう」として垂れ流しに近い広告から,「消費を通して,市場経済の仕組みを使って,民主主義を実現する」マーケティングリテラシーへ。
プライバシーをさらしながら賢い消費者になるにはどうすれば可能かを提起した本ではある。
発掘!あるある大辞典II』のデータ捏造を報じた個所で「番組制作費が3200円」(145ページ)とあった。「万」が抜けているのでは。フジテレビの売り上げは「年間で5934円」(144ページ)?。これは「億」が入るのでは。ほかの数字は大丈夫か。