136野村進著『長寿企業は日本にあり』

書誌情報:日本放送出版協会,143頁,本体価格650円,2007年12月1日

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NHKテレビ「知るを楽しむ――この人この世界――」(2007年12月〜2008年1月,毎週月曜日午後10時25分〜10時50分)のテキストであり,前著『千年,働いてきました――老舗企業大国ニッポン――』(角川oneテーマ21,2006年11月,asin:4047100765)のテレビ版だ。
日本には100年以上続いている老舗は15,000軒,200年以上だと3,000軒あるという。ドイツには200年以上が800軒,オランダには200軒というから日本は世界のなかでもずばぬけた「老舗大国」だ。昨日の日経四国経済版には,本書にも出てくる「ライスパワー」の勇心酒造(香川県綾川町)が健康食品事業に参入するとの記事があった。
日本の老舗企業の二大特徴である同族経営と非上場は株主あっての会社という企業経営とは対極にあり,その意義が見直されていい。日本型アニミズムが底流にあり,老舗文化を生んだとするのは当たっているかもしれない。