800出版物と軽減税率

日本書籍出版協会日本雑誌協会日本出版取次協会,日本出版インフラセンター,日本書店商業組合連合会読書推進運動協議会文字・活字文化推進機構,出版文化産業振興財団が「出版物に軽減税率を!!」の意見広告を出している(日本書籍出版協会http://www.jbpa.or.jp/pdf/documents/20150901.pdf)。
これによればイギリスの0%をはじめフランス,ドイツ(この二国は軽減税率適用),アジアでも韓国,タイ,マレーシアでは出版物に消費税が課されていないことから日本でも出版物にたいする軽減税率の適用を要請している。
また,この意見広告では市町村という基礎自治体で本屋さんが1軒もない「本屋ゼロの町」が全国で332自治体にのぼり,出版販売減とともにその原因を5%から8%に引き上げられた消費税の影響としている。
「本屋ゼロの町」と出版物販売減とはかならずしも消費税増税だけではないにしても,出版物に軽減税率を適用するように主張するのはまったく正当である。大学の電子ジャーナル購入額が大学財政を圧迫している現状からも出版物の軽減税率問題は他人事ではない(消費税についてはまったく触れていないが,「電子ジャーナル購入費増加」と題する日経の「でーたクリップ」2015年6月26日付,参照)。もちろん書籍と雑誌への消費税増税となれば,各種図書館の図書購入に大きな影響を与えることになる。