166天安門広場と故宮

天安門広場は想像以上に広かった。南北880m,東西300mある。たしかに数10万規模の集会は可能だろう。五四運動(1919年),文化大革命(1968年),天安門事件(1989年)の中心地だった。
人民英雄紀年碑には金メッキ文字の「人民英雄永垂不朽」が見える。これは毛沢東の文字だそうだ。裏側には周恩来のものがあった。台座には8枚のレリーフがあり,林則徐のアヘン焼却から国共内線での共産軍勝利までをモチーフにしている。

中国の象徴は天安門だろう。この楼閣から毛沢東中華人民共和国の成立を宣言した(1949年10月1日)。今も巨大な肖像画が掲げられている。写真からはわかりずらいが,ともかくまわりはひとで一杯だ。

午門から外朝に入って太和門だ。現在の建物は清時代に再建されたものだ。

さらに進んで内廷に入ると漢字と満州語が併記されている乾清門がある。瀋陽故宮の扁額では左右が逆だそうだ。外朝部分ももともと併記していたが,袁世凱が替えさせたのだという。

故宮の総面積は約72万㎡で,約15万㎡の建物,約9000もの部屋がある。南からまっすぐ北に向かうと,北門である神武門にいたる。出たところから真正面に見えるのが景山公園だ。人工の築山(故宮を作った時の残土利用?)で高さ43mあるという。

天安門広場から神武門まで直線的に歩いただけで,半日かかった。殿閣や庭園などを見て回ったらゆうに1日はかかるだろう。
すぐ近くの卵形をした中国国家博物館は概観だけを見,王府井に移動した。