173「図書館」か「アイデアの倉庫」か

アゴラ』(JALブランドコミュニケーション発行)2008年11月27日号(第18巻第12号)に武智陽子「図書館変革の時代」と題する短文が載っている。イギリスでは過去10年で公立図書館の貸出数が34%落ち込み,50館が閉鎖に追い込まれた。そこでロンドン西部ヒリンドン地区のある図書館が,コーヒーを飲みながらの閲覧を可能にしたところ貸出数が32%も上昇し,同地区の17の図書館すべてが大型チェーンのカフェを設けることになったとのことだ。
カムデン地区の図書館では飲食,おしゃべり,携帯電話,ゲーム機の使用もできる。ホワイトチャペルの図書館では,飲食・おしゃべり解禁と同時に,Library を Ideas Store に変えるのだそうだ。
以前から,図書館には絶対静粛,飲食禁止の空間と気楽に利用できる空間とが必要との思いが強かった。図書館すべての空間での飲食・おしゃべりオーケーは賛成できないが,図書利用と図書館活用にカフェ(ただし,大型チェーンのカフェである必要はない)はあってもいいだろう。