325雨宮処凜著『プレカリアートの憂鬱』

書誌情報:講談社,272頁,本体価格1,500円,2009年2月26日発行

プレカリアートの憂鬱

プレカリアートの憂鬱

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運動家兼表現家である著者のプレカリアート論の2冊目だ。17人のプレカリアートが登場し,彼らの日常と反撃を追い,希望を論じる。プレカリアートという最も重いかつ深刻な問題に,軽やかにときには過激に,ときにはまじめに応接する。フリーター全般労働組合賛助会員,反貧困ネットワーク副代表はまこともって実践家である。
雨宮処凜の本を買うと印税が入る。それがプレカリアート運動に還元されるとなれば,シンパは雨宮本を買い込むことで,プレカリアート運動を底支えすることになる。
既成左翼革命理論を援用すれば,プレカリアートを指導する鉄の規律をもった前衛党が必要である。ここは是非前衛党「処凜党(かりんとう)」の結成を目指してほしい。