227子規「なじみ集」とオークション

1894(明治27)年ころの編集とみられ,毛筆で書かれた337丁(1丁は2ページ相当)の子規の句集「なじみ集」が古書オークションに出るという。100年以上も前の句集ということもさることながら,入札最低価格が2,000万円には驚いた。まだローンがたっぷり残っている我が家が買え,お釣りがくる。(Yomiuri Online, 2009.7.3→http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20090703bk01.htm
地元新聞『愛媛新聞』によると,松山市松山市立子規記念博物館)はこの句集を入手するために特別の手立てを当面とらないことを決めたそうだ。様子を見るために職員を派遣するという。たしかにまだ真贋が確定したわけではなく,入札価格が数千万円になることが予想されるから,地方自治体としては二の足を踏む。
貴重な子規の自筆稿本とあれば,たとえ数千万円出して購入したたとしても,「俳都」や「俳句と文学の街」と称している松山の市民は歓迎すると思うのだが。オークションの結果に注目だ。

(追記:2009年7月5日)全国古書籍商組合連合会所属の古書店が入札最低価格の2,000万円を大きく上回る金額で落札したとのこと(共同通信の配信記事)。古書店としては「2,000万円を大きく上回る金額」でも元は取れると読んだわけだ。松山市はこの古書店から購入することもできるということだ。