082水野広徳展およびパンフレット

松山市立子規記念博物館(→http://sikihaku.lesp.co.jp/)で今日から始まった(12月15日〜2013年2月11日,案内チラシ→http://sikihaku.lesp.co.jp/pdf/toku_tirasi.pdf)。
水野は旧松山藩士の家に生まれ,海軍兵学校に進む。日露戦争時には水雷艇長として従軍する。その後日本海海戦の戦記『此一戦』(博文館,1911年)を著しベストセラーとなる。さらに日本とアメリカの仮想戦記『次の一戦』(金尾文淵堂,1914年),日露戦争体験をもとにした『戦影』(同上,同年)を刊行し,戦記作家として名を成した。その後,欧米への私費渡航で見聞した戦争の惨禍と国家の荒廃から平和主義へと思想的転換を遂げたとされる。
「海軍軍人への道――生い立ちから日露戦争まで――」,「戦記作家として」,「平和主義者への転身」,「晩年の境地」,「広徳と松山の人々」の順で,子規記念博物館蔵の直筆原稿や著書,遺品などを展示していた。
8ページのパンフレット(無料)が用意してあり,展示に沿った解説と出展目録を漏れなく収めている。パンフレットのクレジットもきちんと入れてあった。
水野が書き残した自伝『剣を吊るまで』と『剣を解くまで』からエピソードを抜粋し,手中学生にも読みやすくした『水野広徳自伝――平和を訴え続けた軍人の半生――』(南海放送,2010年12月1日初版第1刷,2011年3月3日第2刷,97頁,ISBNなし,1,000円)を買い,大和屋本館の足湯(「道後温泉・大和屋本店の足湯に浸かる」→https://akamac.hatenablog.com/entry/20110312/1299922533)に浸かりながら一気に読んだ。
なお,道後温泉には11の足湯があった(「道後温泉の足湯のベストスリー」→https://akamac.hatenablog.com/entry/20110521/1305984534)。このうち「なにわや」はイタリア料理を売りにしたホテル「オーベルジュ道後」(→http://www.auberge-dogo.com)として13日生まれ変わった。「なにわや」にあった足湯(「道後温泉・なにわやの足湯に浸かる」→https://akamac.hatenablog.com/entry/20110502/1304334850)は残念ながら跡形もなくなっていた。