090「特別公開! 子規博の新しい資料」展およびパンフレット

ここ6年間に加わった新資料のうち,子規やその周辺の人々の資料を特別公開しているということで行ってきた。今年になって所蔵資料20件を紛失したという不名誉なニュースがあったが,購入・寄贈・寄託などによる所蔵品は15,000点にのぼるという。
あの子規の自筆選句稿「なじみ集」もそっと展示してあった。子規の自筆資料,伊藤松宇(しょうう)関連資料(書簡,句稿,原稿など),河東碧梧桐関連資料(書簡,落款など),井上要・桜井忠温(ただよし)・酒井黙然・前田伍健(ごけん)関連資料など83点の出展だった。
碧梧桐の落款は木製・石製の大小さまざまなで31点もあった。これまで未確認のものも含まれているということで,作ったものの気に入らなかったものやもらったものなども含まれているのだろう。意外に小振りなものが多かった。また,碧梧桐は専用の原稿用紙(「碧梧桐用紙」,「碧梧桐原稿用紙」と読めた)に藤田政助宛の手紙(昭和8年12月2日,昭和9年8月21日,昭和10年6月3日)を書いていたのも新発見だった。
A4サイズ4ページのパンフレットには展示の概略と一部の資料写真,出展目録があった。小規模の展示会とはいえまずまずの資料だ。デザインと文責も明示してあった。