書誌情報:学生社,415頁,本体価格1,950円,2010年4月25日発行
- 作者:日鉄住金総研株式会社
- 発売日: 2010/04/01
- メディア: 単行本
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新日鐵社員用に編集した初版(1982年)以来,版を重ねて第9版になった。和英対照で日本を紹介する類書は何冊か持っているが,読み物的な内容を持ったものは意外と少ない。日本語(または英語)を読んで日本の再確認でも,和英対照させて英語表現の確認でも,それぞれ使える。
地理(7項目),歴史(7項目),政治(4項目),経済(4項目),社会(4項目),科学技術(5項目),文化(14項目)のほか統計などの付録もある。文化に関する話題がなんといっても特徴だろう。
社会項目のなかの大学をみるとこうある(英文省略)。
日本でもっとも古い大学は,東京大学である。江戸時代,幕府が設立した「開成所」と「医学所」がその前身で,1877年両校が合併して東京大学が設立された。以後戦前の1939年までに,京都大学・東北大学・九州大学・北海道大学・大阪大学・名古屋大学の6つの国立総合大学が設立された。戦後,従来の高等専門学校などが昇格・統合されて大学となり,現在では一橋大学・東京工業大学・東京外国語大学・大阪外国語大学・筑波大学・お茶の水女子大学・東京芸術大学・各県の国立大学など合計86校の国立大学がある(2008年)。
公立大学は,首都大学東京や大阪市立大学など90校が設置されている(2008年)。
私立大学は589校あり,慶応大学と早稲田大学が「私学の双璧」といわれている。
(以下略)
国立大学,なかでも東京大学の説明が中心になってしまっている。「各県の国立大学」って要するに駅弁大学ということか。公立大学と私立大学については日本語で2行(英語で3行)。国立大学偏重のバランスを欠いた叙述であり,第10版での改良を望みたい項目のひとつだ。
普通の本のように頭から読んでいくのも索引を利用して関連項目だけをチェックするのもありだ。日中対照版があるとのこと。日韓,日独,日仏,日伊などもあるとこのシリーズは化けそうな気がする。日独版は是非欲しい。
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