393中国の大気汚染問題の深刻さ

NHKスペシャル「巨龍中国  大気汚染 超大国の苦闘 ――PM2.5 沈黙を破る人々――」を観た(→http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20170205)。
聞きしにまさる中国の大気汚染問題の深刻さを武漢の一住民に視点を据えて報じていた。大気汚染問題の解決を国の方針にしているにもかかわらず地方政府と裁判所の厚く高い壁に阻まれている現状はかつての日本と重なってみえた。
運動を続ける住民のネットワークやNGOの関与などによって,いままでにない取組になっていることがわかる。大気汚染問題は住民の命と直結し,この問題への対応を間違えれば中央集権国家の根本を揺るがすことになる。
10年前に武漢武漢大学)に行ったことがある。今回問題にしていたのは大手企業が経営するゴミ処理工場をめぐる大気汚染だった。1000万の大都市でその頃ですら工業都市固有のにおいを感じた記憶が残っている。武漢大学の桜といえば有名でもとは旧日本陸軍が植えたのが最初と聞いた。かつて病院として使った建物はその時点でも健在だった。桜と大気汚染は似合わない。