235秋山誠一・吉田真広編『ドル体制とグローバリゼーション』

書誌情報:駿河台出版社,v+279頁,本体価格4,300円,2008年5月30日発行

ドル体制とグローバリゼーション

ドル体制とグローバリゼーション

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山田喜志夫(國學院大學名誉教授)喜寿記念の出版である。現在の世界金融危機直前に刊行されたものだが,世界経済の不安的現象を予言したことになる。BRICSを中心とする発展途上国の経済成長を構造的問題と捉え,ドルへの不信と過剰ドルを通貨問題とする。共通する問題意識は,ドルを国際通貨とする体制の脆弱性であろう。

タイトル 執筆者
第1章 金融グローバリゼーションとドル体制 紺井博則
第2章 国際通貨国特権とアメリカの経常・資本取引――変動為替相場制下のドル―― 山田喜志夫
第3章 国際通貨ドルの価値と過剰 吉田真広
第4章 アメリカ経済における「過消費」構造と国際通貨国特権――日米貿易構造を手掛かりに―― 姉歯 暁
第5章 日米関係からみた日銀の超金融緩和政策と為替介入 松本 朗
第6章 経済のグローバリゼーションと国民経済――日本の資本輸出を中心として―― 海保幸世
第7章 グローバリゼーションと1人当たりの国民所得の格差,賃銀格差 秋山誠一
第8章 現代における金(Gold) の貨幣性――金生産,金生産コスト,金市場価格―― 松本 朗