178全教員の任期が1年の大学

都の西北」は早稲田大学。日本の北西部にある某私立大学では,2007年4月から任期制が導入され,初年度は全教員の任期が1年となった。再任用については,教授が3年(再任回数制限なし),准教授が2年(同4回まで),講師が2年(同3回まで),助教が2年(同2回まで)となっている。再任用があるとはいえ,こんなやり方で大学の教育・研究がうまくいくはずがない。
アメリカ型任期制の応用ということなのだろうが,アメリカの任期制は教授職の終身在職権(再任回数制限なしとはまったく異なる)とペアになっている。全教員を任期制にすることで,人件費の節約と物言わぬ教員の採用が狙いというべきであろう。大学教員に任期制を導入すれば,教員の流動性が高まり,大学が活性化する,とはよく主張される。それが事実かどうかはこの大学をみて判断したらいいだろう。
(追記:2009年1月7日)
昨日エントリーを書いた時点では,大学名を出すのをためらっていた。すでに,新聞報道などがあり,「日本の北西部にある某私立大学」とする必要はないようだ。オリジナルの「秋田魁新報」の記事が削除されており,いまとなっては貴重な情報源だ。