マーク・プレンスキー著(藤本徹訳)『テレビゲーム教育論』
書誌情報:東京電機大学出版局,xix+352+x頁,本体価格2,400円,2007年7月10日発行
テレビゲーム教育論―ママ!ジャマしないでよ勉強してるんだから
- 作者: マーク・プレンスキー,藤本徹
- 出版社/メーカー: 東京電機大学出版局
- 発売日: 2007/07/01
- メディア: 単行本
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書誌情報:東京電機大学出版局,135頁,本体価格1,900円,2007年2月20日発行
- 作者: 藤本徹
- 出版社/メーカー: 東京電機大学出版局
- 発売日: 2007/02
- メディア: 単行本
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ひと頃猖獗をきわめたゲーム悪玉論はすこしは沈静化したのだろうか。非デジタルネイティブ世代あるいは半デジタルネイティブ世代(デジタル移民?)からみれば,ゲーム(テレビゲーム,コンピュータゲーム)は遊び以外のなにものでもないだろう。最初の本は,「テレビゲームは,あなたがおそらく信じているような悪いものではなく,実はとてもよい価値をたくさん持っている」(IIIページ)として,ゲームの世界の解剖を通じて学びやそのスキルへのポジティブな側面を描く。デジタルネイティブ世代とそうでない世代との世代論が隠されたテーマだ。
つぎの本は,教育,公共政策,ヘルスケアなど社会の諸領域の問題解決に活用するシリアスゲームの内容を簡潔にまとめ,シリアスゲームの将来を論じている。ゲームの教育利用という問題意識からのシリアスゲーム論はおそらく本書が最初になるはず。
米陸軍が新兵募集のためのマーケティングツールと開発したゲームに「アメリカズ・アーミー (America's Army)」がある。藤本本によると,初期費用として700万ドル,その後の開発に2000万ドル以上を費やしているという。費用対効果が高い成功事例となった。シリアスゲームは兵士リクルートにも応用されているが,教育,公共政策,政治・社会,広告などへの応用がきく。
漫画がすでに文化のひとつになったように,シリアスゲームもあなどれない。
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