379山本直樹著『レッド』1・2・3

(1)書誌情報:講談社,211頁,本体価格952円,2007年9月21日発行
(2)書誌情報:講談社,211頁,本体価格952円,2008年7月23日発行
(3)書誌情報:講談社,191頁,本体価格952円,2009年6月23日発行

レッド(1) (KCデラックス)

レッド(1) (KCデラックス)

  • 作者:山本 直樹
  • 発売日: 2007/09/21
  • メディア: コミック
レッド(2) (KCデラックス)

レッド(2) (KCデラックス)

  • 作者:山本 直樹
  • 発売日: 2008/07/23
  • メディア: コミック
レッド(3) (KCデラックス)

レッド(3) (KCデラックス)

  • 作者:山本 直樹
  • 発売日: 2009/06/23
  • メディア: コミック

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1969年1月18日(安田講堂陥落)から1972年2月19日(連合赤軍あさま山荘事件)まで,「革命」を目指した若者たちを描く。「この物語の登場人物は決して特別ではない――。」(本の帯の惹句)特別ではない彼らが特別な「事件」を次々に引き起こしていく。
壮大な「革命ごっこ」,「オアソビ」(第2巻中の警察官の言葉)が,「言葉に翻弄」(押井守)されながら悲劇の坂を転げ落ちる。著書は,彼らが普通の若者だったところを強調し,通時性を描きたいのだろう。あさま山荘事件前後から大学時代を過ごした,特別ではない評者からは,彼らは同時代では「特別」だった。彼らが普通だったのは,「革命」を信じた1969年以前だったような気がする。
第2巻には押井守と著者の対談が,第3巻には紙屋高雪「なぜ彼らは<革命>を信じられたのか?」が,収録されている。