明治から大正にかけて三越(呉服店)の広告製作に従事した杉浦非水――多摩美術大学の前身である多摩帝国美術学校の初代校長――は松山出身である。その縁もあって愛媛県美術館には杉浦コレクションがある。
以前「杉浦非水の足跡――つくられるイメージ――」の展示会があったようだ(評者未見,2004年7月13日〜9月5日→http://www.ehime-art.jp/publication/canforo/23/canforo.pdf)。またこの展示に関わった学芸員の研究もある(中山公子「杉浦非水の足跡――新収蔵品から――」『愛媛県美術館研究紀要』2005年7月→http://www.ehime-art.jp/publication/journal/2005/nakayama.pdf)。
田島奈都子(姫路市立美術館学芸員)「大正ポスターの女 十選2」に杉浦非水「三越呉服店ポスター」が取り上げられていた(日経新聞,2012年6月19日付)。非水(の作品)を「わが国におけるアールヌーヴォーの受容の表れ」とし,ポスターの「図と文字の関係性」に注目していた。新聞記事ゆえ白黒だが,「三越伊勢丹蔵」のポスターとある。非水のこのポスターはいつだったか上記展示会とは別の機会に目にした記憶がある。
ポスターということは何枚も複製が作られていたはずだ。現存しているポスターは何枚あるのだろうか。画像は多摩美術大学のサイトから(→http://www.tamabi.ac.jp/idd/tau-history/hisui/hisui.html)。
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