1643三好一著『日本のラベル——明治・大正・昭和——』

書誌情報:IBCパブリッシング,319頁,本体価格2,000円,2022年6月5日発行

同名の紫紅社文庫([isbn:9784879405975])の改定新装本で,同文庫から姉妹編の『日本のポスター』([isbn:9784879405739])も出ていた。著者の上方コレクションを中心に構成されている。
伝統的木版ラベル・袋,居留地商館ラベル,ビール,葡萄酒,ブランデー,ショータイム・サーカスのデザイン化,歯ミガキ,意石ケン,薬,レモネード・鉱泉・サイダー,日本酒,煙草,茶箱,菓子,果実,海産物,寿し,漬物,缶詰,調味料,素麺,足袋,絹糸・衣服・染織品,化粧品,雑品などのほか,セロファン印刷ポスター標語ラベル,封緘ラベル,大正2年ラベル印刷見本帳,ラベル用原画とラベルづくしだ。
今に続く会社や商品があり,兵庫が HIOGO と綴られていたり,日本最初の○○と銘打った商品があり,さながらラベルから見る近代史である。
ラベルを対象にしたデザイナーもあらわれ,デザイン史の生きた資料でもある。