171学術研究フォーラム編『大学はなぜ必要か』

書誌情報:NTT出版,189頁,本体価格1,500円,2008年3月25日

大学はなぜ必要か

大学はなぜ必要か

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大学の社会的役割,研究および教育の現状について問題提起している書。大学を取り巻く環境が激変するなかで,大学の存在意義を考えようという趣旨だ。社会的存在として説明責任が大きくなってきたとしながら,大学の基本的な役割は不変であるという主張とが込められているように思う。
日本は物質的な豊かさを手に入れたという理解(2個所)には疑問だ。「企業家」を説明する時に,ドイツ語でuternehmerと表記するのはどうみても誤りだ。ドイツ語の名詞は大文字で始まるのと,Unternehmerと2文字目に「n」が入る。2個所の表記ミスはいただけない(162ページ)。