099はじめ人間ギャートルズ像

漫画家・園山俊二(1935.4.23-1993.1.20)は松江出身だった。園山が描いたキャラクターの像が市内各所にある。JR松江・松江テルサ前には「はじめ人間ギャートル像」,島根県立美術館横岸公園内には「ペエスケ像」,松江市宍道ふるさと森林公園内には「ゴンベの里」,松江市外中原町月照寺橋西側には「園山俊二のお堀端」(石碑)がある。
松江テルサ前の「はじめ人間ギャートルズ像」は小さめのブロンズ像だった。主人公・ゴンが猪に乗る姿とマンモスを追いかけるシーンが再現されていた。貨幣の起源を説明するときに,かつては「はじめ人間ギャートルズ」に出てくる石製の大きなお金の例を出しても分かってくれたが,今ではまったく通じなくなった。



台座には説明文が刻んであった。

故郷への想いが生んだキャラクターたち〜漫画家 園山俊二にとっての松江〜
1935年4月23日,松江市外中原町で生まれた漫画家 園山俊二は,島根大学教育学部付属小学校,同付属中学校,島根県立松江高等学校(現同松江北高等学校)を卒業する。
松江城の外堀で魚釣りをし,宍道湖しじみを採り,月照寺の亀の像の背中で友人と語り合いながら,少年時代を過ごした。
<がんばれゴンベ>
田舎から出てきたサルのゴンベが,周囲の人たちと巻き起こす騒動を描いたデビュー作
☆(ブロンズ像)<はじめ人間 ギャートルズ
地平線を背にして,マンモスと共にたくましく生きる原始人の生活を大らかに表現した代表作
ペエスケ
日常生活の中の喜怒哀楽と愛犬ガタピシとの触れ合いをテーマにした話題作
その他多くの作品の原点は,この松江で経験した自然との対話,たくさんの友情,そして故郷への愛情にある。
こうした園山作品を通じて,さらに松江の素晴らしさを感じていただければそれは作者の大いなる喜びとなることだろう。