書誌情報:東京電機大学出版局,viii+181頁,本体価格2,400円,2004年2月20日【永崎の「崎」は正しくは「大」ではなく「立」。「研宣」は「きよのり」と読む。】
- 作者: 永崎研宣
- 出版社/メーカー: 東京電機大学出版局
- 発売日: 2004/02
- メディア: 単行本
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情報発信には,その内容のみならず技術があるにこしたことはない。もちろん,両者が不可欠というわけではなく,充実した内容にするためにこそ技術は必要だろう。その立場で書かれた情報発信リテラシー論が本書だ。
本書の文科系には,「情報発信につぎこめる継続的な予算があまりない」(102ページ)という意味もこめている。情報発信が容易にかつ手軽になってきたとはいえ,個人としての情報発信はいうまでもなく,組織としてのそれも,「属人的」(「はじめに」)であることから自由ではない。本書は,積極的に情報発信をしようとする文科系の研究者(学生・大学院生もふくむ)が知っておくべき技術(情報発信リテラシー)を解説している。
著者は,「文字焼き」(CGIシステム),「哲学/倫理学/宗教学関係国内リンク集」(フリーソフトを利用したリンクおよび全文検索)や「Humanities-Search」(Namazuを利用した人文科学系ウェブの全文検索型エンジン)を運用してきた経験をもつ。
現在までのインターネットを概観し,基礎技術,仕組みと事例をまじえた本書の展開は,文科系研究者へのメッセージでもある。