040澤俊晴著『都道府県条例と市町村条例――自治・分権時代の条例間関係の理論――』

akamac2007-05-14

書誌情報:慈学社(慈学社政策法学ライブラリイ13),130頁,本体価格1,500円,2007年4月20日asin:4903425185

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今日届いたばかりの本で,実は斜め読みしたばかりだ。著者は,現在広島県地域振興部に勤務し,自治体職員による法務研究会「ひろしま自治体法務研究会」の幹事を務めている。いつもは一読したうえで(?),紹介するのだが,これは例外。
著者は94年に評者が勤める愛媛大学法文学部を卒業した。在学中評者が主催する研究会に参加して,経済学,英語,ドイツ語を一緒に勉強した。西洋法制史のゼミで学び,阪大大学院でも西洋法制史を専攻した。修士課程修了後,広島県に就職し,在職中に政策研究大学院大学に派遣され研鑽を積んだ。本書はそこでの修士論文をまとめたもの。都道府県条例と市町村条例に関する地方自治法上および法体系上の位置づけ,条例遵守規定,条文作成や実務運用上の改善策などがその内容である。都道府県条例と市町村条例とには「矛盾抵触競合」の問題があり,今後進む地方分権を考える時欠かせない論点になるようだ。
自治体や大学職員など諸組織にあってはこれまで以上に学位を持った専門家が必要だと思っている。それを実践した著者に拍手を送りたい。
このブログをご覧になった方,是非,ご購入ください。