160管賀江留郎著『戦前の少年犯罪』

書誌情報:築地書館,294+33頁,本体価格2,100円,2007年10月30日

戦前の少年犯罪

戦前の少年犯罪

  • -

「少年犯罪データベース」(http://kangaeru.s59.xrea.com/および更新履歴と注釈のブログhttp://blog.livedoor.jp/kangaeru2001/参照)主宰者による書籍化。データをもとに,戦前の昭和期における少年犯罪を検証し,正確な情報にもとづく議論を喚起している。現在よりも数においても質においても残酷な少年犯罪を直視する必要性を執拗に訴えている。
なかでも「二・二六事件」についてはニート犯罪としてもっとも紙数を割いている。著者にかかれば,「教養主義」を体現した旧制高校生も「最悪集団」となる。
時間と労力をかけて,「少年犯罪データベース」を構築してきた著者の発言はとても重い。