東京(国立新美術館,3月26日〜6月9日)では見逃した「モディリアーニ展」(大阪・国立国際美術館,7月1日〜9月15日)を見てきた。国立国際美術館は大阪大学中之島センターのすぐ近くにある。昨年「ピカソとモディリアーニの時代」という企画があったこともあり(愛媛県美術館),モディリアーニはまとめて見たかった画家だ。今回の企画は,プリミティヴィスム(原始美術)との関わりを中心にしたもので,カリアティッドの作品群から独自の様式を確立した肖像画にいたるまで素描を多く含む作品の展示である。
友人や恋人たちを描き続けた35年の短い生涯を辿ることができた。墓標にあるように――「彼は成功の暁に世を去った」――,夭折したが故だけではない人気の秘密も垣間見ることができる企画だ。
-
- 公式ウェブ→http://modi2008.jp/(フラッシュ版に比べて,html簡略版は手抜きとしかいいようがない)
- 国立国際美術館→http://www.nmao.go.jp/(下で触れる図録の充実した内容からするとこれも手抜き)
図録はかなりのボリュームだ。「モディリアーニをめぐる日本の言説」と「関連文献/邦語文献目録」は力作。

| タイトル | 執筆者 |
| 序にかえて――なぜ,モディリアーニとプリミティヴィスムなのか? | マルク・レステリーニ |
| モディリアーニとプリミティヴィスム | マルク・レステリーニ |
| カタログ | - |
| I章 | プリミティヴィスムの発見:パリ到着,ポール・アレクサンドルとの出会い |
| II章 | 実験的段階への移行:カリアティッドの人物像――前衛作家への道 |
| III章 | 過渡期の時代:カリアティッドからの変遷――不特定の人物像から実際の人物の肖像画へ |
| IV章 | 仮面からトーテム風の肖像画へ:プリミティヴな人物像と古典的肖像画との統合 |
| - | ベアトリス・ヘイスティングスとポール・ギョーム |
| - | ジャンヌ・エピュテルヌとレオポルド・ズボロフスキ――パリ |
| - | ジャンヌ・エピュテルヌとレオポルド・ズボロフスキ――ニース |
| - | ジャンヌ・エピュテルヌとレオポルド・ズボロフスキ――再びパリへ |
| モディリアーニの「危険なる美神」 | ジャクリーヌ・ムンク |
| アメデオ・モディリアーニ「夢に力尽きて」 | メリル・シークレスト |
| モディリアーニをめぐる日本の言説 | 安來正博 |
| 年譜 | - |
| 関連文献/邦語文献目録 | マルク・レステリーニ/久保田恭子 |
| 作品リスト | - |