032「赤間」考

総選挙の結果を報じる新聞を見ていたら,神奈川14区で,評者と同じ姓の「赤間」(プロフィールで公開)さんが落選した。二郎さん(自民・前)と友子さん(共産・新)のふたりだ。それほどポピュラーな姓ではないにもかかわらず,同じ選挙区で競合したようで,ご愁傷様。
両親の世代以前はご多分に漏れず兄弟姉妹が多い。首都圏・関西圏にも伯父・叔父,伯母・叔母,従兄弟・従姉妹,甥・姪などなどがいた(る)が,身内が選挙に出たというのは聞いたことはない。評者はふたりとなんのかかわりもない(と思う)。
戦後直後,大阪府知事を3期12年つとめ,のちに参議院議員となった赤間文三にも,もちろんかかわりがない。
松川事件の「赤間自白」の赤間勝美も,かかわりがない。
下関の赤間神宮は,かかわりがある……わけがない。
海外に目を転じて,ドイツ銀行Deutsche Bank)の取締役会長アッカーマン(Josef Ackermann)は,もともと日本人で「赤間」といった。ドイツでは「あかま」と発音しにくいので,Ackermann に表記をあらためた。というのは真っ赤な嘘。ドイツ語のニュースで,Deutsche-Bank-Chef Josef Ackermann と耳にするたびに「あかま」に聞こえるにすぎない。むろん,あかま(ん?)の他人だ。