295ペーパーブランクス(paperblanks)と万年筆との相性

スケジュール帳としてペーパーブランクス(Hartley & Marks Publishers Ltd)のブラックモロッカン(Black Moroccan) SLIM WEEK を愛用している。頑丈な表紙,糸閉じとマグネット式カバーが気に入っている。
売り文句として,「レイド紙は,透明度を向上させ,ページ1枚1枚が出来るだけ透けないように工夫されています。また,インクの吸収を最小限とするため,製紙工程に粘土によるコーティングを加えています。またほとんどが手作業で製本されており,職人がチームを組んで工程をローテーションしてい」ると謳っている。
評者の使用経験からすると国産万年筆(インク)とあまり相性がよくない。プラチナ,パイロット,セーラーなど国産インクは滲みて裏抜けしてしまい,実用に耐えない。他方,ペリカンモンブランはスペア・ボトルインクとも滲みや裏抜けがさほどない。同じインクでもかなり違う。
手帳のクレジットにはカナダ(バンクーバー)の出版社ながら製造は中国とある。万年筆用インクはメーカーによって成分が微妙に異なるというから,日本製のインクまで視野に入れてレイド紙を加工したかどうか疑わしい。これまでヨーロッパ向けに出荷していたという経緯も関係しているかもしれない。