書誌情報:理論社,頁数表記なし,本体価格1,200円,2010年3月24日発行
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書誌情報にページ数を書こうとしたら表記がない。それもそのはず全編シェーの写真だらけである。1992年1月25日マラウィー共和国からはじまり2002年5月31日中国万里の長城までの150枚のシェーで埋まっている。
マイケル・ジャクソンそっくりさんのハリウッド・ウォーク・オブ・フェイム,なんどやってもそろわないロサンジェルス,シェーの意味を確認してからのソウル,鄧小平のポスターをバックにしない中国,アヒルの世話をする少年のベトナム,旧アメリカ大使館前でのベトナム,どうしても手が頭の上にのってしまうミャンマー,内戦での銃跡が残る教会前でのボスニア・ヘルツェゴビナ,のちの漫画家・水木しげるが一兵卒として苦闘したラバウルなどなど赤塚不二夫「おそ松くん」のシェーが本書から飛び出してくる。
カメラを意識しつつも底抜けに明るいシェーのポーズからは世界中の人々の生活と歴史の匂いが漂ってくる。おフランス帰りのイヤミのポーズからありとあらゆる想像がかきたてられるのだ。肌の色も,場所も,民族も,言葉も,宗教も,文化も違うはずなのにシェーから見えてくる人間の多様さと共通性。
シェーにはインストラクターがいた。各地の「こんにちは」と「ありがとう」を覚え,あとはシェーでボディ・ランゲージすれば,断れることもあってひたすらコミュニケーションする。その成果がこの本だから,こちらがシェーするしかない。
世界中の人が笑顔になれるシェー。赤塚不二夫もさることながらインストラクターとともにシェーをとり続けてきた著者にシェー!!
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