246大学犬はなちゃんの日常(その235)

昼過ぎ,強いにわか雨が降った。小雨になってから研究棟を出ると,散歩を済ませてきたはなちゃんと出会った。時間を示し合わせたかのようだが,これがまったくの偶然なのだ。
雨のおかげで涼しげになったキャンパスをしばし散歩してきたばかりだ。お腹はびしょ濡れだった。雨宿りをしている学生が多くいることもあってか,研究棟にはなかなか入りたがらない。学生には「はなちゃん」あるいは「はなちゃん,かわいい」と言われてもシカトする。素っ気なさは変わっていない。
足を止め,こちらの顔色をうかがいつつ,ようやく建物に入って,エレベーターに乗っていった。いくぶん薹がたっているが,俄のエレベーターボーイをつとめたのはいうまでもない。