書誌情報:晃洋書房,vi+186頁,本体価格1,900円,2012年4月15日発行
- -
初版第1刷(2005年6月30日),同第2刷(2006年4月15日)【[isbn:4771016747]】と版を重ね,改訂版(2010年4月20日)の第2刷(1,500部)を出すことになった。愛媛大学法文学部総合政策学科の入門科目「情報リテラシー」のテキストである。新学期開始に合わせての改訂版第2刷である。
軽微な訂正と執筆者の肩書き修正のほかは第1刷と同じである。改訂版ではすべての章で加筆・訂正をほどこしたが,第5章はそれほどの加筆・訂正はしていなかった。最近の事例,ガイドライン,匿名性と仮想性,利便性・瞬時性・大量性・容易性,違法行為と社会問題,インターネット上のサービスと光・影などの項目は,今後は全面的に改稿しようかと思っている。手前味噌ながら社会科学系の一学科のスタッフで情報技術,経済学,経営学,法学までカバーできている内容をさらに生かせれば申し分ない。
「みなさんにはインターネットを十分い活用して欲しい。ただし,その場合には,今まで触れてきたように,遵守すべきモラルと法律がある。包丁も使い方次第では,凶器になるのと同様に,パソコン・インターネットも使い方次第では,個人や組織の凶器に一変する。一歩間違えば意識しなくても犯罪行為に加担することも,他人への迷惑行為もすることにもなりかねない。インターネットの光と影,言い換えれば情報に関わる光と影の部分を十分わきまえて,これからの大学生活に活用すれば,インターネットは知の宝庫だ」(第5章,75〜76ページ)。こんなことを書いていたのだった。いまどきの学生にとってはネットを意識せずにネットを利用する環境にあり,「情報倫理・情報モラル」はより大事になってくるはずだ。
章 | タイトル | 執筆者 |
---|---|---|
序章 | インターネットの理想と現実 | 湯浅良雄 |
第1章 | 情報化社会と情報通信技術 | 橘 惠昭 |
第2章 | 情報経済の特徴と動向 | 岡本 隆 |
第3章 | 企業情報化とその課題 | 崔 英靖 |
第4章 | 経営情報の活用事例と考察 | 徐 祝淇 |
第5章 | 情報倫理・情報モラル | 赤間道夫 |
第6章 | 情報化社会と犯罪 | 岡本直之 |
第7章 | プライバシー・個人情報の保護 | 折戸洋子 |
第8章 | 法律と情報 | 上山友一 |
第9章 | 知的財産権 | 竹内康博 |
第10章 | 情報化時代の著作権 | 宮崎幹朗 |
第11章 | 情報化社会と障害のある人の情報保障 | 鈴木 靜 |
- 関連エントリー
- 岡本隆・橘惠昭編著『改訂版 情報化社会のリテラシー――情報と技術・経済・経営・倫理・法律・福祉――』→https://akamac.hatenablog.com/entry/20100324/1269431037
- 1年前のエントリー
- 小林昇著作目録ブログ版(1969)→https://akamac.hatenablog.com/entry/20110309/1299677446
- 2年前のエントリ
- 3年前のエントリー
- 『マルクス・エンゲルス・マルクス主義』第50号→https://akamac.hatenablog.com/entry/20090309/1236606528
- 第14回全国「かまぼこ板の絵」展覧会作品集→https://akamac.hatenablog.com/entry/20090309/1236591132
- 4年前のエントリー
- おさぼり
- 5年前のエントリー
- 野村一夫『インフォアーツ論――ネットワーク的知性とはなにか?――』→https://akamac.hatenablog.com/entry/20070309/1173407424