134自立型無水し尿分離トイレユニット

18年前の松山の渇水時,時間給水5時間と制限されもっとも困ったのがトイレだった。運は天がもたらすものだが,ウンは時を選ばない。定時ウン行ぎみの評者でもたまに早くなったり遅くなったりする。水洗トイレ用に風呂水を溜めておくのが日課になった。
トイレが衛生的かどうかは病気を防ぐだけでなく生活環境に直結する大事な条件である(関連エントリー,ローズ・ジョージ著(大沢章子訳)『トイレの話をしよう――世界65億人が抱える大問題――』,参照)。
し尿分離処理技術はすでに発展途上国でも力を発揮し,東日本大震災後のトイレ環境改善にも大きな力を発揮した。京都大学メルマガ最新号で「トイレの未来を考える会」が開発した自立型無水し尿分離トイレユニットが日本水大賞(グランプリ)を受賞したことを知った(→http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2012/120405_1.htm)。「し尿を簡易に分離し,病原菌を含まない尿は汚染物質(窒素・リン)を沈殿除去後に放流・土壌浸透し,便には消石灰と籾殻炭の混合物を添加しアルカリ化・乾燥化によって衛生処理を実現する」ものだ。
上水道や下水道システムの完全復旧までの装置としてだけでなく水洗トイレ普及がままならない時・場所でも使える。