書誌情報:作品社,vii+358+10頁,本体価格2,600円,2014年3月15日発行
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著者は東京大学在職中に「セクハラ」容疑の停職(二カ月)処分を受けた。さらには大学院担当外し,研究室移転,学部授業中止,系長外し,名誉教授への非推薦などの「措置」がとられた。「重罪処分と関連事件が三件」(184ページ)である。
著者は自身への「処分」と「嫌がらせ」に,原子力「平和」利用への批判やマルクス主義的信条,国際的水準の研究などを含めた「学問論的対立」(196ページ)・「学問的 - 政治的パージ」(237ページ)・「レッドパージ」(313ページ)であることを告発している。「御用化」した東京大学によるアカデミック・ハラスメントとモラル・ハラスメントという切り返しである。
自身に降りかかった「災い」をバネに,東京大学や学問のあり方を再省察した本書には,「学問的建設の人」(326ページ)を理想とする著者の思いが込められていた。「私の政治的 - 学問的迫害に意識的に公的に荷担した人名は実名」(353ページ)である。「基礎科学研究体制の「テルミドール」的措置」(356ページ)へのルサンチマンであろう。
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