238吉村真晴,初優勝(卓球ワールドツアー・スペインオープン)

スペインオープン(25日〜29日,アルメリア)の男子シングルスで吉村(WR61)が優勝した。3回戦の台湾・黄聖盛(Huang Sheng-Sheng,WR81),準々決勝のロシア・シバエフ(Shibaev Alexander,WR68),準決勝の韓国・金東賢(Kim Donghyun,WR69),決勝の香港・黃鎮廷(Wong Chung Ting,WR24)を降しての初優勝だ。とくに,準決勝と決勝は,サーブ時に確実にポイントを重ね,危なげない試合だった。
シバエフは第1シードのベラルーシ・サムソノフ(Samsonov Vladimir,WR10)に,金はドイツオープン,スペインオープンのU21優勝者で松平賢二(WR92)と森薗政崇(WR35)に,黄は酒井明日翔(WR106),丹羽(WR12),松平健太(WR27)に,それぞれ勝っていた。
女子シングルスの平野早矢香(WR15)は,左腕の韓国・田志希(Jeon Jihee,WR33)の強打に屈して準優勝にとどまった。
女子ダブルスは,第2シードの福原愛・若宮三紗子ペアが第1シードの平野美宇伊藤美誠ペアを降し,お姉さんペアの貫禄を示した形だ。
男子ダブルスは,地元スペインの何志文(He Ziwen)・マチャドのペアがロシアのクズミン・ウラソフのペアに粘り勝ちして優勝した。2-1とリードした第4ゲームは楽勝ペースだったが終盤に追いつかれジュースになる。その後も何度かマッチポイントの度に追いつかれ16-18でこのゲームを落とす。最終ゲームは先にマッチポイントを握られたがジュースに持ち込み最後は何のバックブロックで優勝をもぎ取った。
何は中国の帰化選手で52歳302日での優勝。ツアー大会史上最年長での優勝者となった。中ペンのわしづかみグリップで表ソフトというかつて一世を風靡した中国スタイルで,シングルスでは2回戦でサムソノフと競った試合をしていた。松平・丹羽ペアとの準決勝では0-2とリードされてから前陣でのブロックで逆転勝ちした。
男女のシングルス,ダブルス,男女のU21シングルスの6種目中,男子シングルス,女子ダブルス,U21女子シングルスで日本選手が優勝したが,開催まで一ヶ月を切った世界卓球選手権蘇州大会【個人戦】(2015.4.26-5.3,江蘇省蘇州)で活躍するイメージが湧いてこない。今大会優勝者の吉村は混合ダブルスにのみエントリーだし,シングルスエントリーの丹羽,松平健太,福原,石川はこのところ結果が出ていない。