763マツケン,ふたたび準優勝(卓球ワールドツアー・ブルガリアオープン)

男子シングルスの決勝は,準決勝でそれぞれ張本智和と馬特(MA Te)に勝った松平健太と許シン(XU Xin)の対戦となった。お互いにビッグプレーが飛び出す白熱した一戦は許が要所で三球目攻撃を決め 4-1 (12-10, 10-12, 11-8, 11-6, 11-4) で優勝した。許は14回目のワールドツアー優勝となり,マツケンは3回目の準優勝にとどまった。昨年はオフチャロフに決勝で負けておりリベンジはならなかった。
準決勝の許対馬は,許がスピンの効いたループで繋ぎ,強打を打ち込んでいた。ヨーロッパの強打者(ピッチフォード(PITCHFORD Liam)やハーベゾーン(HABESOHN Daniel))を封じた馬のカットを「うま」く攻略していた。強打一辺倒ではない許の技が馬を上回った。
U21男子シングルスで優勝した台湾の林繇儒(LIN Yun-Ju)はまだ16歳で,U21の決勝では中国の中ペン・徐海東(XU Haidong)に,また,男子シングルスの本戦出場決定戦で同じ中国の中ペンの趙子豪 (ZHAO Zihao)に勝った。趙は中国スーパーリーグで許のチームメートである。1回戦で42歳のレジェンド・サムソノフ(SAMSONOV Vladimir)に及ばなかった。林は台湾期待の若手選手で間違いなく中心選手になるだろう。
準々決勝でマツケンに負けた鄭培鋒(ZHENG Peifeng)も中ペンで,今大会には中国が意識的に中ペン選手を派遣したとも思える。シェーク全盛時代にあって男女とも中ペン選手を育成しているようだ。
女子シングルスは丁寧(DING Ning)が王芸迪(WANG Yidi)をフルゲームで降し,15か月ぶりながら14回目のワールドツアー優勝となった。
準決勝で王と対戦した佐藤瞳は2ゲームを先取し粘り強いカットはさすがだったが王の強打に屈した。まだまだ伸び代はあるとみた。
続けて今週はチェコオープンだ。張本,丹羽,石川,伊藤,平野らは連戦となる。中国選手では馬龍,許,趙らがキャンセルしている。女子では今回のエントリー選手が出場する。