書誌情報:朝日新聞出版,949頁,本体価格2,000円,2009年5月1日発行
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2010年版には,新しく「事務職員力ランキング(経営戦略,財務管理・資産運用,入試・広報,進路・キャリア教育についての事務局長からの評価)」,「「事務職員採用ランキング」,「事務職員規模ランキング」が加わった。事務職員が能力を発揮できているかどうかは大学評価の一指標だと思っており,この指標の採用は当然であろう。事務職員が能力を発揮するための条件として,職員が学士学位から修士あるいは博士の学位取得者にシフトしていくべきだろう。教員の大多数は博士もしくは博士課程修了者であり,職員の教員の下働き的支援者から協働者への「転化」を遅らせている原因は教員と職員との学位の非対称性にある。
2008年版からの項目「情報非公開ランキング」は,もうすこし頑張ってほしい。去年と同じ感想だ。「本来ランキング本でやらなければいけないことは,「情報公開ランキング」のほうだ」。今回「受験者数,合格者数,入学者数,推薦入学者数,就職先など学部データの配点を増やした」というが,扱っているのは「情報非公開度」だけ。「高校側が公開求める入学者数,中退率などのデータ」のうち,前者については,悉皆調査に近い読売新聞のデータがあった(下記関連エントリー参照)。
- 関連エントリー
- タイになったぞ,読売新聞<大学の実力――「教育力向上への取り組み」調査――>→https://akamac.hatenablog.com/entry/20081222/1229936513
- 激化する大学間競争 本当に強い大学2008年(『週刊 東洋経済』の特集)→https://akamac.hatenablog.com/entry/20081020/1224510206
- 読売新聞<大学の実力――「教育力向上への取り組み」調査――>→https://akamac.hatenablog.com/entry/20080721/1216626230
- 『[週刊朝日ムック]2009年版 大学ランキング』→https://akamac.hatenablog.com/entry/20080502/1209721598
- 朝日新聞社出版本部「大学」編集室編『[週間朝日ムック]2008年版 大学ランキング』→https://akamac.hatenablog.com/entry/20070423/1177322060