088出光美術館所蔵文人画名品展および図録

愛媛県美術館友の会発足40周年記念と銘打った企画を会期末ぎりぎりに鑑賞してきた(2012年12月22日〜2013年1月27日,愛媛県美術館(→http://www.ehime-art.jp/tenrankai/now/index3.html))。
出光コレクションの文人画作品群から重要文化財3点を含む全61点の展示で日本文人画の流れを辿っていた。池大雅与謝蕪村,浦上玉堂,田能村竹田など江戸時代から芭蕉や禅僧・仙厓の書画,青木本米の煎茶器を経て近代の富岡鉄斎まで「本物」である。
重要文化財池大雅「十二ヶ月離合山水図屏風」は14日までの展示だったが,与謝蕪村「山水図屏風」(大雅と入替:ということは重要文化財3点を見るためには2回鑑賞しないといけなかったことになる)と玉堂「雙峯挿雲図」,重要美術品5点はしっかりチェックできた。松山ゆかりの竹田「三津浜図」の大作ぶりと特別出品の伊予松前城から出土した「青白磁刻花渦文梅瓶」(南宋〜元期と推定されており,重要美術品)の素朴さに立ち止まってしまった。
入場時に作品の釈文を配付しており,鑑賞の助けになった(図録には未掲載)。友の会員割引で図録を入手したところ,300ページを超える「日本の美術館名品展」(2009年4月25日〜7月5日,東京都美術館(→http://www.tobikan.jp/museum/2009/japan.html))の図録ももらえた。いい記念になった。

タイトル 執筆者など
主催者あいさつ -
愛媛県美術館友の会会長あいさつ -
文人画とは? -
第1章 大雅と蕪村
第2章 俳画と禅画
第3章 玉堂と春琴
第4章 竹田と交友
第5章 本米と煎茶
第6章 鉄斎と正統
特別出品 白磁刻花渦文梅瓶
作家解説集 -
出品目録 -