330石川佳純,準優勝(女子卓球ワールドカップ)

石川佳純(WR5)がワールドカップの日本選手で初めて決勝に進んだ。
準決勝ではオランダのリー・ジャオ(李佼 LI Jiao,WR27)に4-2 (6-11, 9-11, 11-8, 11-6, 15-13, 11-5) と見事な逆転勝ち。勝負を決めたのは第5ゲームだった。10-7 のリードから連続4失点で逆にゲームポイントを握られる。ここから盛り返して15-13でこのゲームをとったのが大きかった。序盤から速攻を仕掛けたリーにたいしサーブとフォア攻めで徐々にペースをつかんだ。2勝3敗と負け越していたリーとの成績をこれでイーブンにした。
決勝では中国の劉詩雯(LIU Shiwen,WR2)と対戦。第1ゲームの最初のゲームポイントを握りながら決めきれず 12-14 で取られたのが響き,0-4 (12-14, 2-11, 9-11, 2-11) と零封された。第3ゲームも競りながらもあと1ポイントが遠かった。劉がつねに先手をとり石川を押していた。これで石川は劉に0勝7敗となった。
石川の準優勝はすばらしいが,リーが朱雨玲(ZHU Yulin,WR3)に勝ってくれたおかげでもある。
3位決定戦はゾリヤ(SOLJA Petrissa,WR26)がリーに 4-2 (7-11, 6-11, 11-2, 11-8, 12-10, 11-8) と福原戦同様逆転した。リーのタイミングに慣れた第3ゲーム以降は力のあるフォアとバックでリーを左右に振っていた。準決勝の劉には歯が立たなかったものの,馮天薇(FENG Tianwei,WR6)と福原(WR4)というトップ選手に勝ち,これまで0勝2敗だったリーにも勝った。女子卓球はアジアとヨーロッパで活躍する元中国選手がトップを占める。そのなかで20歳のプレイヤーの活躍は女子卓球界に新しい風を送り込むことになる。
42歳のリーの健闘も今大会を面白くした。絶滅器具種中ペンの使い手は日本ではまだまだ中高年に多いペンプレイヤーの希望の星だ。