1436愛媛大学四国遍路・世界の巡礼研究センター編『四国遍路の世界』

書誌情報:ちくま新書(1487),281頁,本体価格880円,2020年4月10日発行

四国遍路の世界 (ちくま新書)

四国遍路の世界 (ちくま新書)

  • 発売日: 2020/04/07
  • メディア: 新書

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四国遍路中「土佐は鬼国」の言葉があり,土佐藩が遍路に厳しい対応をしていた。本書を読むと必ずしもそうではなく,遍路に寛大だった他の藩でも「他国無切手・胡乱者」が問題視されたり(阿波徳島藩),遍路統制令があった(宇和島藩)。また,遍路の要所にある遍路道標(みちしるべ)石,女人不浄観や女人禁制,遍路スタイル(納経帳・般若心経・白衣),俳句・文学と遍路の多様なアプローチが特徴だ。

西洋人としてはじめて四国遍路をした外国人(フレデリック・スタール)や遍路に関する外国人によるはじめての学術書を書いたドイツ人(アルフレッド・ボーナー)——兄のヘルマンは板東俘虜収容所にいたことがありその伝で来日し旧制松山高等学校で教鞭をとった——も今日日深い。ある寺での定点アンケートによる現代の遍路の特徴やアジア,中国,ヨーロッパの巡礼模様と新書ながら守備範囲は広い。

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