書誌情報:岩波新書(1174),vi+255+6頁,本体価格780円,2009年2月20日発行
- 作者:竹内 実
- 発売日: 2009/02/20
- メディア: 新書
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「新たなる中国論」(扉)かは定かではない。中国の古典と比較的最近の文献を使いながら,人(中国の「人」論,大家族制,小家族),風土(地形,天下と皇帝,南と北),近代(上海)を描写している。この3点からみた中国論。
中国は民主化をふくむ近代化と文明化をめざしているというのは,現実の中国の擁護とも批判ともどちらでもありえる。無難な落ち着き先といえようか。
「アメリカの雑誌『タイム』4月4日号は,蒋介石は100名の武装した兵士を率いて,フランス租界に進入したが,まもなく退去した。『運転手が道をまちがえた』と,蒋は釈明したと報道された。」(152ページ)は,文章としておかしく最初???だった。ベルリンの壁崩壊のきっかけが天安門事件後東ベルリンにいた中国代表団への抗議行動だった(208ページ)というのは事実だろうか。
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