849乾彰夫著『若者が働きはじめるとき――仕事,仲間,そして社会――』

書誌情報:日本図書センター,308頁,本体価格1,500円,2012年9月15日発行

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居酒屋とコンビニを代表に,ともかく学生アルバイトを基幹労働力とする職場は数多くある。こうした場での職業経験・労働体験をしていない学生は皆無に近いという現状は,大学などでの単位化されたインターンシップの意味を再考させて十分である。もうすでに大学生は多くのアルバイトを通して労働体験をしているからである。
著者は大学生をふくむ若者の多くが従事している場から,労働する意味と直面する問題を考える。けっして華やかではない地味な仕事から働きやすい条件や人間関係を見つけ出すことができれば,全体として少しでも働きやすい職場と社会をつくっていくことができるはずだ。
学生アルバイト,パート,フリーターという若者の働き方から見えてくるものは多い。