049卓球女子ワールドカップ神戸大会始まる

20選手を集めた大会が始まった。日本からは,石川佳純(WR9),福原愛(WR15),平野早矢香(WR28)の3選手が出場している。
平野は第1ステージから登場し,Miao Miao(WR208,オーストラリア)に 4-0 (11-6, 11-8, 11-3, 11-4) と圧勝し,Komwong Nathana (WR102,タイ)に 4-3 (11-8, 6-11, 11-7, 11-6, 9-11, 8-11, 11-1) と辛勝し,第2ステージに進んだ。数年間スウェーデンでプレーした33歳のタイの Komwong 選手の健闘が光った。
第2ステージから登場の石川,福原は実績のある強豪選手にともに負けた。石川は Shen Yanfei (WR13,スペイン)に 0-4 (9-11, 9-11, 9-11, 8-11) と競ったものの1ゲームも取れなかった。Shen の得意なバック対バックでことごとく負け,フォアを攻めバックを潰すところまでいかなかった。Shen は中国籍のとき世界選手権のダブルスで優勝したことがあり,ITTF ワールドツアーでの3回優勝している実力者である。
福原は Feng Tianwei (WR4,シンガポール)に2ゲーム先取するも第3ゲーム以降攻撃的な Feng に4ゲーム連取され,2-4 (11-9, 11-7, 3-11, 3-11, 9-11, 5-11) と逆転負けだった。最初 Feng は福原をロングサービスを多様していた。福原はこの作戦に対応して2ゲームを取ったのはさすがだった。Feng の第3ゲーム以降は本来のスピードと俊敏な動きで福原にまったく隙を見せなかった。ロンドンオリンピック団体戦での勝利の再現とはならなかった。Feng は中国出身で,現在のランキングでは中国選手以外では最高位にいる。さすがに強かった。
この大会の最年少(17歳)の Hsing Ariel (WR85,アメリカ)と最高年(51歳)の Li Chunli (WR166,ニュージーランド)の第1ステージでの対戦は年の差34というものだった。Li は Hsing に1-4 負けたが,中国出身の Liu Jia(WR26,オーストリア)には 2-4 と接戦だった。Li 自身も中国出身だが,かつてこの大会で3位入賞した実績もさることながら,日ペン表ソフトという今では絶滅器具を使っての角度打ちと台上バックハンドは健在だった。ユニホームの上からもお腹のたるみがわかるほどほとんどドラえもんのプレーは,日本の中高年の卓球愛好者に夢をもたせるものだった。
日本卓球協会(JTTA) では特別のページを作ってこの大会の模様を伝えている(→http://kyomycom.net/w-worldcup/13kobe/)。出場選手の一覧や優勝記録は有用だが,ITTF の短いながらも大会の紹介(→http://www.ittf.com/World_Events/2013WWC/WWCMediaGuide/STARTS_WWC_Facts.pdf)や選手紹介(→http://www.ittf.com/World_Events/2013WWC/WWCMediaGuide/2013_WWC_Bios.pdf)と比べるといつもながら ITTF に軍配を上げざるをえない。上で触れた年の差のことやママさん選手が3人(Liu Jia, Shen Yanfei とメキシコの Yadira Silva, )いることは ITTF で知った。JTTA には物語もエピソードもまったくない。
テレビ東京では9月22日(日)16:00〜17:15と9月23日(月・祝)15:30〜16:52と放映する予定になっている。
itTV (http://www.ittf.com/ittv/) ではすべての試合のライブ中継があり,過去の動画も置いてある。明日と明後日とも午前10時からライブ中継がある。石川は Bilenko Tetyana (WR64,ウクライナ)と,平野は武楊(Wu Yang, WR8,中国)と10時45分から,福原は Liu Jia と12時30分からの試合が予定されている。決勝トーナメントに残るには最低でも1勝1敗が必要で,石川,福原とも負けられない。平野の対戦相手武は4年前のジュニアチャンピオンでまだ21歳。激戦・中国のなかでカットウーマンとして活躍している。強力なバックハンドをもつ,香港の姜華珺(Jiang Huajun, WR14)を 0-4 と一蹴した。