715資料集「日本軍慰安所,管理人の日記」

舘野皙「日本軍慰安所,管理人の日記」(『出版ニュース』2014年2月上旬号)によれば,昨年8月韓国で日本軍従軍慰安所にかかわる資料集が刊行された(毎日新聞2013年8月7日付で既報)。
日本軍が慰安婦募集に関与し組織化した「第四次慰安団」の目的内容を示す資料である。「第四次慰安団」の「帳場の業務」にかかわったという韓国人男性の日記(1922年から57年まで)である。ビルマミャンマー)とシンガポールにあった「勘八倶楽部」,「一富士楼」,「偕行社」,「菊水倶楽部」の各「帳場の業務」をメモしている日記である。
現在は京畿道坡州市にある博物館のタイムカプセルの収蔵品になっていて,安秉直ソウル大学校名誉教授がたまたま発見し今回の刊行に至ったという。
日本軍慰安婦に日本の公権力が直接に関わった証拠がないとする意見にたいする資料とも,朝鮮では慰安婦募集を一般業者がおこない軍が強制連行にかかわっていない資料とも,慰安婦は性奴隷ではなく売春婦である資料とも読める。
慰安婦が戦時動員の一貫で組織的に集められた事実は消えようがない。