1250アマルティア・セン著(黒崎卓・山崎幸治訳)『貧困と飢饉』

書誌情報:岩波現代文庫(学術 366),xx+348+56頁,本体価格1,540円,2017年7月14日発行

貧困と飢饉 (岩波現代文庫)

貧困と飢饉 (岩波現代文庫)

  • -

1998年にノーベル経済学賞を受賞したセンの1970年代の論文などをもとにしたもので,単行本(岩波書店,2000年3月)の文庫化である。
原著は貧困と飢饉を理解するための「権原アプローチ」が主題になっており,単行本刊行時にはそれらを解決する政策的課題と行動とを明確になる講演録を収録していた。
ベンガル大飢饉,エチオピア飢饉,サヘル地域(サハラ砂漠の境界),バングラデシュ飢饉という事例研究と開発経済学研究との理論的交錯に圧倒される。まさにセン人力である。