書誌情報:岩波現代文庫(学術377),viii+258+20頁,本体価格1,300円,2018年2月16日発行
済州島四・三事件――「島のくに」の死と再生の物語 (岩波現代文庫)
- 作者:文京洙
- 発売日: 2018/02/17
- メディア: 文庫
- -
平凡社発行の単行本(2008年4月発行)に「白碑に何を刻むか――現代文庫版あとがきにかえて――」(20ページ)を追加しており,70年経った「事件」の現代的意味を問うていた。
「済州四・三事件真相糾明および犠牲者名誉回復に関する特別法」(2000年1月12日公布,5月10日施行)で「誰であれ済州四・三事件に関して自由に発言することができる」(第5条第1項)と規定されていることからもわかるように,1948年4月3日に済州島で起きた130余村が焼かれ,3万人の島民が犠牲となった「事件」は,朝鮮半島における戦後処理問題と分断国家建国をめぐる国内抗争の焦点と位置づけられてはいるが,「事件」を語ることは韓国では長らくタブーとなっていた。
「特別法」制定にいたる道程とその後の展開をみれば,現代韓国史をなぞることができるほど「事件」の射程は長い。
- 関連エントリー
- 李基俊著『西欧経済思想と韓国近代化――渡日留学生と経済学――』→https://akamac.hatenablog.com/entry/20120312/1331562654
- 1年前のエントリー
- 「アトリエとき」木製湯呑み→https://akamac.hatenablog.com/entry/20170327/1490621772
- 2年前のエントリー
- 丹羽・吉村ペア,福原・伊藤ペア,ともに準優勝(卓球ワールドツアー・カタールオープン)→https://akamac.hatenablog.com/entry/20160327/1459085679
- 3年前のエントリー
- 伊藤美誠,1回戦突破(卓球ワールドツアー・スペインオープン)→https://akamac.hatenablog.com/entry/20150327/1427466009
- 4年前のエントリー
- Gilbert Faccarello and Masashi Izumo ed., The Reception of David Ricardo in Continental Europe and Japan→https://akamac.hatenablog.com/entry/20140327/1395930879
- 5年前のエントリー
- 井出彰著『書評紙と共に歩んだ五〇年――出版人に聞く?――』→https://akamac.hatenablog.com/entry/20130327/1364393313
- 6年前のエントリー
- 首都経済貿易大学で話し,記念品をいただき,またまた中華を食す→https://akamac.hatenablog.com/entry/20120327/1332861714
- 7年前のエントリー
- 小林昇著作目録ブログ版(1971)→https://akamac.hatenablog.com/entry/20110327/1301230735
- 8年前のエントリー
- 高井弘之著『検証『坂の上の雲』――その,あまりにも独善的・自国中心的なるもの――』→https://akamac.hatenablog.com/entry/20100327/1269699645
- 濱田亨展→https://akamac.hatenablog.com/entry/20100327/1269699646
- 福島大学戦没教職員・学生の碑と鎮魂の像→https://akamac.hatenablog.com/entry/20100327/1269699647
- 9年前のエントリー
- おさぼり
- 10年前のエントリー
- おさぼり
- 11年前のエントリー
- 夏目漱石『明暗』のなかの「経済学の独逸(ドイツ)書」再論(その3)→https://akamac.hatenablog.com/entry/20070327/1174991458